DIY TOPへ IKEYAN@ファクトリー TOPへ 

 

隠蔽工作ミッション発令?

−ウッドフェンス編−

<作業前>
監督からこんな意見が出た・・・「うちの庭がキレイになってもアレがねぇ」

実際あまり書きたくないのだがここで言う”アレ”とは・・・隣人宅の庭である。
この家に越してから3年弱の日々が経過したわけだが、その庭は荒れ放題のまま改善の兆しが無い。ご近所の方の証言によると10年以上変わっていないらしい。この隣人とのお付き合いも殆ど無いのでその辺の話題に触れることも無く今に至った訳であるが”荒れ具合にもほどがある”ってな訳で我慢の限界に達した監督から遂に”隠蔽工作”のミッションが下された。


<作業前の不安>
前々回の異型パーゴラで身にしみたのだが、基本的に木工細工は苦手である。切断&組み立てを繰り返すうちに微妙に狂ってくる寸法をどこで逃がすかが腕の見せ所なのだが、なかなか思うように行かないのだ。

特に今回のミッションでは既製品のラティスフェンスを使用という条件が付いているため、そいつの狂いも計算に入れなければならない。更にブロック塀上に設置となると、塀の狂いも考慮に入れねば・・・。

 

まずは”アレ”観察
・初夏だというのに何故か庭全体が枯れている。
・ストーブ&さび付いた自転車放置。自転車は風の強い日に転倒すると半年はそのままだ。
・塀の隅っこに鎮座する風で飛ばされた洗剤容器。ここに放置されて2年以上経過している。

監督大憤慨

隠蔽工作ミッション発動に至る
 

”アレ”の観察はさておき、早速設計に入る。CADソフトにはフリーソフトのPC定規を使用した。
ウッドフェンスの設置箇所は駐車場周りはブロック塀の上。そこから奥は地面に柱を立ててと、
ちょっと変則的なパターンとなるため、狂いをどこで吸収させるかに重点を置いて計画を立てた(つもり)。

右側の低い部分がブロック上への設置。左側の高い部分が地面に設置となる。
 

写真左が駐車場周りのブロック塀。写真右が奥側の地面に設置の箇所。

実は園路ペイピングの工事が中途半端なままだったのは、
”アレ”を隠蔽しないと「せっかくハーブガーデンを作っても雰囲気が台無し」という監督の意見があったからなのだ。
よって、フェンスが出来たら園路ペイピングの2期工事が始まる予定です。
 

続いて材料の発注です。
柱関連はいつものとおり、木工ランドにウエスタンレッドシダーを発注。
ブロック上の根太と柱は4x4材、笠木は2x4材を使用。いつもながらリーズナブルな価格でした。

フェンス材はリーベにてハードウッドラティスが格安だったのでこちらを購入。
ラティスフェンスのメンテナンス(再塗装)には非常に手間がかかりそうだったので、
腐りにくいハードウッドのフェンスを選んだ訳ですが、剛性感たっぷりのしっかりした作りで大満足。
その分重いので若干マッスル度はUPします。腰痛に注意かな?
 

材料が届いたのでまずはブロックにアンカーを立てる。アンカーボルトの固定にはケミカルアンカーを使用するので
アンカー材に指定されているサイズ&深さの穴を開ける必要がある。
今回はアンカーボルトにM10サイズを使用するので必要な穴径は12mm、深さは80mmである。

手持ちの振動ドリルではコンクリに12mmの穴を開けることは不可能なので近所のDIYショップでレンタルした。
で、パワーを生かしサクッと穴あけは完了したのだが・・・ちょっとサクッと行きすぎではないかい?
 

試しに300mmの全ネジボルトを入れてみると・・・うーんDEEP・・・スカスカです。
試しにケミカルアンカーを突っ込んでみたが、上面以外は中空なので当然のように効果なし。
 


どうやら我が家の駐車場のブロック塀はfig2の様に中身の詰まった状態ではなく、fig3の空洞状態であることが判明。
高さも低いので中空構造もアリなのかもしれないが、これには冗談抜きに拍子抜け。
 

ここで嘆いても仕方が無いので急遽、構造変更!
先ほどの穴にM10のオールアンカー(メカニカルアンカー)を打ち込む。
当然根太を固定するには長さが足りないのでここで一工夫。

きちんと固定されているのを確認したら、まずグラインダーで頭をちょん切ります。
 

続いて40mmのロングナットを思いっきり締めこみます。アンカーが効いていれば空回りせずロックされるはず。
これでメスネジの受けができたのでこれにあう長さのボルトで固定すればOK!

根太の断面図は右の通り。
水色:M10ボルト 黄色:M10&M12平座金 緑色:M10ロングナット 赤色:オールアンカー
木材の造作に手間がかかるが、これが一番リーズナブルな方法かと考えます・・・

メスネジを打ち込むアンカーも売られているが、打ち込みに専用の工具が必要なこと。
と同時に当然の様にコンクリに開ける穴も大きくなるわけで、
12mm以上の穴を開けるとなると強力な工具も必要ということでDIYレベルを超えてしまいます。
  

根太と柱の位置関係をチェック。接合にはシンプソン金具を使用した。
試しに立ててみると若干ブロック塀上面が隣家方向に傾いているらしく
そのままでは真っ直ぐ立たないのだが、シムを突っ込んで調整。

アンカーで固定してからそのまま2〜3日様子を見ることに。。。
 

放置後、再度アンカーを締めなおしてみたが、特に緩みは無いようなので作業再開。

アンカー穴はどうせラティスで隠れてしまうのだが、
溜まった水でユニクロ製のアンカーが錆びたりするのも何なのでシリコーンでコーキングしました。
まあ、見えないところなので適当に・・・
 

夕暮れ近くなってラティス2枚の取り付けが完成。って簡単に書いていますが、やっぱり狂いを取るのが大変でした。
初めにシンプソン金具で柱を固定してしまったのが明らかに裏目に出ましたので、
ここをみてDIYさせる方は”全ては現物あわせ”の基本を忘れずに。
 

3枚目のラティスは片足が地面に埋まるので、根太の長さは現物合わせで調整。
 

慎重に柱の垂直を見ながらラティスと笠木を固定し、完全に剛構造としたところでコンクリを打って脚を固定。
 

コンクリが固まったら(1日放置)次のラティスを取り付けるのだが、ここで一工夫。
ラティスの寸法誤差を完全に吸収できる施工方法を取った。

まず、既に固定されている脚とこれから立てる脚の両方にラティスを仮受けする金具を取り付ける。
今回はラティスの高さが900mmなので上から900mmのところに金具が付くことになる。
次にこの金具上にラティスを載せる。ここは2人で作業したほうが安全。
 

仮載せしたラティスをゆるめに仮止めする。とりあえず4箇所止めれば安定する。
この状態でラティスの水平とこれから立てる脚の垂直を確認しつつ、脚の位置を決める。
 

脚の位置出しが終わったら砕石をつめて、笠木を固定。
ここで柱の傾きを再確認してOKであれば、コンクリを打って完了!

おお!素晴らしきかな現場合わせ!

コンクリの養生に一日かかるが、このシャクトリムシ作戦(?)でいけば難なく作業が終わりそうな予感。
 

などと喜んでいたのだが、残りのラティスを塗り終えていないことを思い出した。
ということで急遽、塗装開始!

写真右は表面を塗り終え、裏面に取り掛かっているところである。
表面の塗料がスプラッタームービーの様に垂れまくっているが気にしない、気にしない。
色が濃いということもあるが、乾かないうちに仕上げ塗りをすれば殆ど目立たなくなります。

なお、塗装時にはマスクは必須です。できれば活性炭入りの塗装用の物がベスト。
シンナーを吸い過ぎると声が出なくなることがあるようです・・・というより、私がなりました(T-T)。
完全復活するまで3週間かかりました。。。

皆様もご注意下さい!
 

ふぅ・・・塗装も終えてなんとか完成! 監督も大納得のいい感じに仕上がりました。
 

笠木のラインもほぼストレートに仕上がりました。
多少よれているのは保管中に材が捩れてしまった為です(言い訳)。

我が家の庭のコンセプト”潮風の香るガーデン”に基づき、突端部には船の舳先を思わせる装飾を取り付けた。
この直角な部材はラタスという名称でジョイフル本田で売られていたのを利用したのだが、
個人的に非常に気に入っている部分です。
 

段つきフェンスのデザインと舳先調の突端部の組み合わせで船の様なイメージに仕上がった。
気分はタイタニック!

材料費はなんやかんやで約7万円!
両親の所に遊びに来たという、見ず知らず&通りすがりのご家族にも大絶賛いただけたので満足である。

ちなみに隣の庭から見たフェンスは意外といい感じだということに後で気づいた。
これを機に庭をキレイにしてくれると良いんですけどねぇ。お隣さん。
 

さーて、次は何を作ろうかな・・・乞うご期待!!まだ内緒ですけど、すごいのを考えてます。

DIYガーデニングの全記録へもどる
 

左にメニューが表示されていない場合はお手数ですが、以下のリンクよりTOPページにジャンプしてください。
DIY TOPへ IKEYAN@ファクトリー TOPへ(総合メインページ)

copyright (C) WW2MANIAX.COM